写真はクラブユース選手権滋賀県大会決勝戦後のもの。
この日この時の悔しさも、今思えば大切な経験だ。
高円宮杯滋賀県大会は準決勝まで終了した。
2回戦 vs COLORS 7-1
準々決勝 vs SAGAWA 1-0
準決勝 vs FC湖東 2-0
選手達は成長しながら関西大会出場を掴んだ。
一つの得点が本当に嬉しい。楽しくて痺れる試合に付き合わせてもらっている。
そして彼らは今週末には春のクラブユースに続いて決勝戦を経験する。
今大会直前に関西を主戦場とするチームと練習試合をし、ルールにもしTKOがあるならポイっとタオルをピッチに投げてあげたくなるほどボッコボコにしてもらった。
スッキリと大会に向けて基準を引くことが出来た。ギリギリ間に合った。
ずっと何カ月も試合では公式戦・練習試合と関係なく、フォーメーションや多くの選手のポジションをシャッフルし、散らかり放題散らかして変化や対応力(自主性)を観察してきたが、この練習試合でやっと次に進む機会を得た。
無茶苦茶なカオスの中で選手を観察することでしか彼らの次がなかなか見えてこない愚かな指導者で申し訳ない。
観察に熱中して危うくタイミングを逃しかけていた。正直この日のボロ負けで「あっ、大会が始まるんや」とはっきりと気付いたどんくささ。すまん。
だからといって練習はずっと地味の極みだが、それは少しは自力になってきている。
ボールを基準に接近戦で身体と眼を使うメニューばかりの積み重ねと、表現力と連続性を求めたゲームだけ。
穏やかなおとなしい選手が多い学年だから「個性」が滲み出るまでは時間が掛かるがそれはそれでいいんだ。ジワジワといい味が出てきた選手がたくさんいる。
彼らは皆、練習から自分とこの競技に強い好奇心を持っているという共通点がある。
反復も自分バージョンに進化させ、ゲームで即興で試せる…そんな選手は本番に強い。まだまだな選手(例えば本番でも活躍と恥の隙間に漂っている選手)、練習や日常から何でもいいから「何か」自分発信に変えていくといい。
きっと活躍も恥も紙一重だから、どうせなら強烈な実感が伴った方が良い1日になる。
成長力はその紙一重の部分に隠されていると思うよ。
先日、話す機会があった全国大会常連高校の監督は「練習の60%くらいかなぁ、本番で出来る事は。と思って選手は見ています」と話していた。
その話をしていて、じっくりと日々日常で自然と出来るようになるまで磨くことや、少しずつ成長したことが積み重なり熟し、ポトリと一滴絞り出せるまでとことん付き合えば良いのだと思えた。
この大会に入るにあたり「成長」だけがテーマだと選手には話していた。
「勝ちたい気持ち」「負ける怖さ」はスパイス程度でいい。
でもそれらの重さに負けてピッチでの挑戦(成長)を逃したら何の意味もないよ、と。
決勝戦も関西大会も何も変わらない。
成長に挑戦する、そんなサッカーを夢中で楽しんでほしい。